今回はその中でも利益率を重視した手動トラリピの通貨選び~設定方法までご紹介します。
この記事を読むことで通貨選びとおススメ口座が分かり、
1~10万円で手動トラリピを始めることができます。
Contents
1.まずは手動トラリピで運用する通貨を選ぶ
FXにおいて必ず通る道が通貨選び。
どの運用/取引方法でもまずはここから始めます。
この後通貨の選び方をご紹介しますが、ずばり手動トラリピにおいて一番おススメの通貨ペアは「豪ドル/NZドル」、通称「オージーキウイ」です。
なぜなら利益率が高い通貨だからで、私が運用している5つの通貨ペアの中でも一番利益率高いですし、
他のトラリパーの方の情報を見ても豪ドル/NZドルはかなり良い利益率を上げているようです。
① 通貨ペアの選び方
手動トラリピはご存じの通りレンジ相場で利益を上げる手法です。
ですのでなるべく長い期間レンジ相場になっている通貨ペアを探します。
ただ、あまり長い期間で上下幅をカバーしようとすると必要資金も多くなるので過去3~5年くらいで見ることが多いです。
※過去どのくらいの期間を見るかは個人差があります
a. 豪ドル/NZドル
私も実際に運用していて一番おススメの通貨ペアですが、下のチャートの通り長い間レンジ相場を形成しています。
※チャートはカナダドル/円の月足
過去3年では1.00000円~1.13000ptの間で推移しています。
円が絡まない通貨ペアは、円が絡む通貨ペアとの比較がしにくいので、
pipsにすると1,300pipsの上下幅となります。
b. カナダドル/円
こちらもトラリピ通貨として人気の高い通貨ペアです。
では早速週足チャートを見てみましょう。
過去3年では74円~92円の間で推移しています。
pipsにすると1,800pipsの上下幅です。
c. メキシコペソ/円
こちらも私がトラリピで運用している通貨です。
スワップポイントが高いので、スワップ投資の通貨としても人気があります。
こちらも週足チャートを見てみましょう。
※チャート分析のラインが見ずらくてすいません、、消すと引き直すの大変なので。。
過去3年では6.4円~4.2円の間で推移しています。
pipsにすると2,200pipsの上下幅です。
メキシコペソ/円はちょっとレンジの幅が大きいのですが、豪ドル/NZドル・カナダドル/円とは少し違った手法のトラリピのためおススメ通貨ペアとしています。
d. ユーロ/米ドル(番外)
ユーロ/米ドルはおススメ通貨ペアではないのですが、比較のために世界で一番取引量のユーロ/米ドルの週足も見てみましょう。
過去3年では1.25000円~1.03000円の間で推移しています。
pipsにすると2,200pipsの上下幅です。
② トラリピにおススメの通貨とその理由
トラリピにおススメで私も運用している通貨は「豪ドル/NZドル」「メキシコペソ/円」です。
それぞれおすすな理由をご紹介していきます。
※2020年12月現在は「カナダドル/円」「ユーロ/円」「ポンド/円」も運用しており、別記事でご紹介しています。
a. 豪ドル/NZドル
トラリピに一番おススメの通貨は「豪ドル/NZドル」です。
その理由はチャートからも分かる通り長い間レンジ相場となっており、レンジ相場での高値~安値が低いからです。
レンジ相場の高値/安値の上下幅が大きいとカバーする領域が広いので多くの資金が必要となります。
同じ資金であればレンジ相場の上下幅が少ないほど注文数が減るので、1回の注文あたりの利益が高くなります。
ちなみに豪ドル/NZドルでトラリピを始める場合はロング(買い)とショート(売り)のスワップポイントの差の少ない(両方もってても少しだけマイナスになるだけ)以下の2社がおススメです。
b. メキシコペソ/円
もう1つおススメは「メキシコペソ/円」です。
通常トラリピは先ほどの「豪ドル/NZドル」のようにロング(買い)とショート(売り)を組み合わせて、
上がっても下がっても利益が出るよう両建て(ロングとショート両方持つ)しますが、
高金利通貨はスワップポイントが高い分ショート(売り)のマイナススワップも高く、
通常ロング(買い)のプラススワップよりもショート(売り)のマイナススワップの方が大きいので、両方持っているだけで日々資産が減っていきます。
ですので上昇局面では決済利益を狙い、決済できない間は高いスワップポイントをもらいながら決済できるチャンスを待ちます。
つまりメキシコペソのような高金利通貨の場合はロング(買い)のみでトラリピを行います。
・豪ドル/NZドル
ロング(買い)とショート(売り)を両方持つ。
・メキシコペソ/円
ロング(買い)のみ持つ。
また、メキシコペソ/円は証拠金がかなり少なく、初めて取引する方にもおススメの通貨です。
最初単位(FX会社による)の0.1lot(1,000通貨)買う場合で見ると、必要な証拠金は
・レバレッジ25倍で 192円
・レバレッジ1倍で4,800円
と米ドル/円の108,000円(レバレッジ1倍)と比べてもかなり少ない証拠金です。
さらにメキシコペソは20年4月に史上最安値の4.22円をつけたばかりで、下値は限られるという意味でもロング(買い)のみのトラリピは非常におススメです。
メキシコペソの手動トラリピおススメ口座はセントラル短資FXさんです。
スプレッドが狭くスワップポイントが高いので、メキシコペソにおいては手動トラリピ以外でもおススメです。
2.手動トラリピを始めるのに必要な資金
手動トラリピを実施する通貨ペアが決まったら必要な資金を用意するのですが、
これは同じ通貨ペアでも設定によって全く変わってきます。
円の絡むクロス円の通貨ペアの方がイメージしやすいかと思いますので今回は、
メキシコペソ/円をもとに説明していきます。
大事なことなので繰り返しですが、「豪ドル/NZドル」はロング(買い)とショート(売り)を両方持ち、
上がっても下がっても利益が出る仕組みです。
メキシコペソ/円はマイナススワップが大きく、現在の為替レートから下がる余地は少ないのでロング(買い)のみで手動トラリピを行います。
理由は順を追って説明しますが、メキシコペソ/円の場合は以下がおススメ設定と必要資金です。
※用意できる資金やトラリピに割ける時間などによっても最適な設定は変わるので一例となります。
①カバー範囲
5.1~6円の0.9円の範囲
②注文回数(トラップ値幅)
9回(10銭/pips)
'②決済幅
10銭(10pips)
③注文当たりの通貨数
10,000通貨
④ロスカットレート
4.3(現在5.2円の場合)
⑤必要資金
10万円
※最初は46.8万円を上限に可能な限り多めがおススメ。
まずは手動トラリピに必要な資金のカンタンな考え方からご説明します。
① 手動トラリピの必要資金を考える3要素
まずは下の図をごらんください。
このように手動トラリピはIFD注文(指値注文と決済指値注文を同時に入れる)を繰り返して、
レンジ相場で為替レートが上下に往復することで利益を積み重ねていきます。
ですので
①過去チャートのどこからどこをレンジとみなしてカバーするか
②イフダン注文を何円(何pips)ごとに入れるか
③1回の注文量は何lotか
④ロスカットされないレバレッジ(資金)か
この4要素から必要な資金が決まります。
では以下の図を見ながら説明していきましょう。
※例の金額が大きいですが例なので実際にはもっと少ないので安心してください。
ドル/円のここ数年のレンジ幅が105円~100円だったと仮定します。(もちろん実際は違います)
1円ごとにイフダン注文(指値と決済を同時に注文)を入れると、合計5回の注文を入れる事になります。
※注文と注文の間の値幅のことを「トラップ値幅」と呼びます。
分かりやすくするため1回の注文量は1,000通貨、為替レートは1ドル100円固定、レバレッジ1倍で試算します。
※もちろん100円のほか、101円、102円と1円単位で注文を入れているので実際には証拠金はレートに応じて変動します。
1ドル/100円×1,000通貨×5回の注文 = 50万円
が必要となります。
注文回数変えずに1回の注文の通貨数を増やすと1回当たりの利益は増えますがその分必要な資金も増えます。
次に注文の幅を半分にした場合です。
半分の0.5円なので10回の注文となります。
先ほどと同じく1回の注文量は1,000通貨、為替レートは1ドル100円固定、レバレッジ1倍で試算すると、
1ドル/100円×1,000通貨×10回の注文 = 100万円
が必要となります。
ここまでが必要な資金を算出するための大まかな考え方です。
次に必要資金を考える手順をまとめてみましょう。
② 必要資金算出の手順
豪ドル/NZドルのような円の絡まない通貨ペアの為替レートは1.00000のようにポイントで表されており、
最初は分かりにくいので円の絡むメキシコペソ/円をもとに資金算出方法をご紹介します。
一応番号を振って順に解説していますが、実際には「2」「3」は同時に考えるようなイメージです。
1. 過去何年のレンジ相場(上下幅)をカバーするのか決める
手動トラリピはレンジ相場の中で利益を上げる手法ですが、チャートをみる時間軸によってどこかレンジ相場かが変わってきます。
例えば過去1年のチャートで見た場合です。
こちらは週足のメキシコペソ/円の週チャートですが、過去1年(1.5年分ありますが、、)
6円~4.2円の1.8円分の動きとなります。(コロナショックで3月に急落しているのでレンジとは言えないかもですが)
次に過去6年分のチャートです。
少し中途半端ですが違いを分かりやすくするため過去6年分を見ます。
すると8.7円~4.2円と3.5円分の値幅となりますので、
過去1年(1.5年)の1.8円分の動きと比べるとカバー範囲(注文を入れなくてはいけない為替レートの範囲)が広くなります。
注文回数か注文当たりの通貨数が増えれば必要な資金が増えますので、カバー範囲が広いことは必要な資金が増える要因となります。
メキシコペソ/円については20年3月のコロナショックで4月に最安値の4.2円を記録してから、
11月以降は安定して5円台をキープするまで回復しています。
2. IFD注文の回数(トラップ値幅)を決める
トラップ値幅は資金にもよりますが、メキシコペソ/円はあまり動かない通貨ペアです。
(本当はある一定の範囲で大きく動いてくれた方がトラリピ向き)
なので手間をあまり気にしない人は「1銭~2銭のトラップ値幅」、
最初はゆっくり進めたい方は「10銭~20銭のトラップ値幅」、
をおススメします。
※好みで調整可能ですが、ここではトラップ値幅と決済幅を同じ幅としています。
ちなみにこのトラップ値幅ですが、資金との兼ね合いももちろんですが値幅が狭いと約定(決済)回数が増えますので手間も増えます。
つまり資金のほか手間や運用に使える時間との調整も必要となります。
冒頭にご説明した通り注文回数(トラップ値幅)と注文当たりの通貨数は連動しているので次の項目で試算してみましょう。
3. 1回の注文当たりの通貨数を決める (試算する)
ちなみに最初に言ってしまうと、以下になが~く書かれている作業はExcel使うと簡単に終わります。。。
コチラ↓の記事でそのExcelを公開しているのでぜひ使ってみてください♪
たぶんテキストだけだど分かりずらいと思いますので、、、
※以下は為替レート5.2円と仮定してのシミュレーションです
「1」でメキシコペソの為替レートの上下幅は5.1~6.0円の0.9円幅をカバーしていれば短期的には問題ないとご説明しました(もちろん絶対ではないですが)。
注文回数(トラップ値幅)と注文当たりの通貨数は一旦仮で決めて調整した方が分かりやすいので、
まずはトラップ値幅10銭、注文当たりの通貨数10,000通貨で試算してみましょう。
※トラップ(注文)はカバー範囲の中で4.2、4.3、4.4………とトラップ値幅ごとに入れていくので、為替レートは都度変わりますが、説明の都合上一律4.8円で計算しています。
0.9円を銭単位にすると90銭なので、90銭 / 10銭 = 9回の注文回数となります。
10,000通貨の証拠金はレバレッジ1倍で、52,000円程度なので、
52,000円×9回 = 46.8万円となり、最大で46.8万円の資金が必要となります。
もちろんこれはレバレッジの効いていないレバレッジ1倍での試算なので、レバレッジをかけることでさらに必要な資金を少なくすることができます。
レバレッジ2倍であれば23.4万円、
レバレッジ3倍であれば15.6万円、
レバレッジ4倍であれば11.7万円
レバレッジ5倍であれば9.36万円
となります。
つまり繰り返しになりますが、必要資金は最大で46.8万円ということになります。
もちろん注文回数(トラップ値幅)や注文当たりの通貨数を増やせば利益は増えますが、
資金がより多く必要になるのと、注文回数を増やす(トラップ値幅を狭くする)場合は頻繁に約定(決済)され手間が増えますので実際にやりながら調整することをおススメします。
詳細は3章でご説明しますが、実はこの設定であれば資金10万円でも問題ないです。
①カバー範囲
5.1~6.0円の0.9円の範囲
②注文回数(トラップ値幅)
9回(10銭/pips)
③注文当たりの通貨数
10,000通貨
④ロスカットレート
4.3円(現在5.2円の場合)
④必要資金
10万円
※最初は46.8万円を上限に可能な限り多めがおススメ。
ちなみにこの設定だと1回の決済あたりの利益は「1,000円」となります。
1回決済したらランチ代入ると思うとワクワクしてきますね!♪
ただ手動トラリピは設定を理解するには実際にやってみないと分からない部分があり、
まずはリスクをおさえて経験して、自分にあった(資金やリスクや手間)設定にチューニングしてもらえるとうれしいです。
ちなみに上記の設定のトラップ値幅を狭くして、注文回数を増やせばチャンスが増えるので利益も増えます(もちろん手間も)。
注文当たりの通貨数を増やせば手間はそのままに、利益を増やすことができます。
次に先ほど少し触れた資金10万円でも問題ない(絶対ではないです、、)理由とその確認方法を、
ロスカットの計算を交えてご説明します。
3.ロスカットされないレバレッジか確認
最後にロスカットされないレバレッジ(資金)かの確認です。
FXにおいてはロスカットされることは絶対に避けなければならないので、細心の注意を払います。
ロスカットされると今持っている建玉(ポジション)がすべて強制決済され、損失が確定してしまうからです。
下記の計算式でロスカットまでの値幅を確認して、安全なレバレッジ(資金)かを確認します。
ちなみにこちらも2章でご紹介した記事内にあるExcelを使うとカンタンに算出できます♪
①口座余剰金算出
口座内資金 - 必要証拠金
②ロスカットレート算出
余剰金 / 取引通貨量
それでは順に計算しながら見ていきます。
①口座余剰金算出
46.8万円 - 1.872万円 = 44.928万円
少し補足すると必要証拠金は、
為替レート5.2円×90,000通貨×4% = 1.872万円、という計算となります。
※FXの証拠金は一部例外はあるものの基本取引金額の4%です。
②ロスカットレート算出
44.928万円 / 90,000通貨 = 4.992円
つまり「4.992円」下がっても問題ないということです。
メキシコペソ/円の為替レートは現在に5円台なので、これだとリスクヘッジしすぎて資金効率が悪いですね。
そこで資金10万円で計算してみます。
①口座余剰金算出
10万円 - 1.872万円 = 8.128万円
②ロスカットレート算出
8.128万円 / 90,000通貨 = 0.9円
0.9円は下落してもロスカットされない計算となります。
今回レンジ相場と定義したのが5.1-6.0円の0.9円幅なのですべてカバーできる計算となります。
つまり資金10万円でも問題ないという計算となります。
ちなみに資金10万円だとレバレッジは4.7倍と最初に始めるには少し高めなので、
慣れるまではレバレッジ1倍の43.2万円を上限に可能な限り資金を用意しておいた方が安心かと思います。
因みにレバレッジは、取引金額 / 口座内資金となりますので、今回の資金10万円の例だと
46.8万円 / 10万円 =約4.7倍
となります。
①カバー範囲
5.1~6.0円の0.9円の範囲
②注文回数(トラップ値幅)
9回(10銭/pips)
③注文当たりの通貨数
10,000通貨
④必要資金
※最初は46.8万円を上限に可能な限り多めがおススメ。
メキシコペソならスプレッドが狭くスワップポイントも高いセン短さんがおススメです!
セントラル短資FXを見てみる4.もっと少ない資金で手動トラリピできないの?
はい、設定次第でもっと少ない資金でもできます。
10万円でも初めてやるものにしてはちょっとハードルが高いので、1万円verもご紹介します。
と言っても注文当たりの通貨数を1/10にしただけなので、考え方は同じです。
①カバー範囲
5.1~6.0円の0.9円の範囲
②注文回数(トラップ値幅)
10回(10銭/pips)
③注文当たりの通貨数
1,000通貨
④必要資金
1万円
この場合1回の決済の利益が「100円」となります。
ジュース1本くらいの金額ですが、まずはお試しして良さそうだったら資金を追加して本格運用、
という形で利益というより、経験値を目的にトライしてみて頂ければと思います。
トライしてみる場合はセントラル短資FXさんがおススメです!
5.手動トラリピお助け記事
手動トラリピは初心者の方がいきなり始めるには少しハードルの高い運用方法となっています。
私も最初は試行錯誤の繰り返しでしたので、そんなで分かったことなどを記事に纏めています。
手動トラリピの始め方/設定/通貨選びなど、手動トラリピについての情報はこちら↓に詰め込んでいるので、
ぜひ一度見てみてください!
現在運用中の手動トラリピ実績と、その実績を出した設定はこちら↓の記事に纏めています。
皆さんの手動トラリピ運用の一助になると嬉しいです♪
最後にTwitterにてFX相場状況や実績などツイートしていますので
ぜひフォローして頂けるとうれいしいです!