FXのロスカットとは?計算方法やシミュレーション可の会社もご紹介
Tomo
FXについて調べているとよく出てくるワードのロスカット。

損切りというワードも出てきたりして混同しがちな人多いかと思います。

そこで今回は

・ロスカットと損切りの違い

・ロスカットはどういう条件でされるのか?

・ロスカットされたらどうなるのか?

についてご紹介していきます。

1.ロスカットとは?

始めのうちはロスカットと損切りの意味を混同してしまうことも多いかと思いますが、まずここの大きな違いは、

ロスカット → FX会社による自動的な強制執行

損切り  → 投資家(トレーダー)が任意で手動行う行為

となります。

損切りは損を限定させるためにあえて含み損を抱えたまま投資家が任意のタイミングで決済することを指し、

ロスカットはFX会社既定の証拠金維持率(100%以下など)を下回った際に投資家保護のために自動的に強制執行されます。

つまりロスカットされると自分でまだポジションを持っていたくても、強制的に決済→損失確定となってしまいます。

これだけだとちょっとイメージしにくかと思いますので、具体的にどういうことが起きるのか例を交えてみてみましょう。

まとめ

ロスカットと損切の大きな違いは

ロスカット → FX会社による強制執行

損切り  → 投資家(トレーダー)が任意で行う行為

2.ロスカットされるとどうなるのか?

ロスカットについてお話する前に、ロスカットを語るうえで重要な証拠金維持率についてまずはお話します。

もしまだFXの仕組みがあまり分からない、

という方はお先にコチラ↓を見て頂くと、この先が理解しやすいかと思います。

① 証拠金維持率とは?

証拠金維持率とは口座にある証拠金に対して、どのくらいの金額的余力があるのかを表した数値です。

具体的な計算式は、

有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100 = 証拠金維持率

となります。

例えば口座に10万円あり1ドル/100円の為替レートの時に1万通貨(1万ドル)持っていた場合、

10万円(口座内金額) ÷ 4万円(ドルの証拠金) × 100 = 250%

となります。

つまり証拠金に対して250%(2.5倍)の余裕がある、ということになります。

ただ、1点気を付けなければならないのは有効証拠金の定義です。

含み損益を加味した証拠金となるので、例えば上記の条件で含み損がすでに2万円あった場合、

8万円 ÷ 4万円 × 100 = 200%

となります。

逆に同条件で2万円の含み益がある場合は、

12万円 ÷ 4万円 × 100 = 300%となります。

② 実際にロスカットされるとどうなるのか?

こちらも具体的な例を交えてみてみましょう。

①と同じく口座に10万円、1ドル/100円の時に1万通貨(1万ドル)保有していた場合にロスカットされる為替レートと、ロスカットされた後の口座残高を見てみましょう。

テキストの後に掲載しているイメージ図を一緒にみていただくとわかりやすいかと思います。

※ロスカットの基準はFX会社によって異なりますので、今回は基準が100%以下の場合です。

1万通貨保有しているので、1円下がると、

1万通貨 × 1円 = 1万円の損失


6円下がると(100円 → 94円)

1万通貨 × 6円 = 6万円の損失


有効証拠金(4万円)× 必要証拠金(4万円) × 100 =証拠金維持率(100%)

証拠金維持率が100%以下となったので「ロスカット」

ではロスカット後の口座残高を見てみましょう。

もともと10万円口座にありましたが、6円下がって6万円の損失が出ているので以下となります。

10万円 - 6万円 =4万円

計算上は上記となるのですが、ロスカットの基準が100%の場合は証拠金分が残ると覚えておくよ良いかと思います。

ただ実際は100%ちょうどでロスカットされない場合もあり、市場が荒れていて値動きが激しい場合はもっと損失が出てしまう可能性もあります。

これはスリッページという現象で、例えば今回は1ドル/96円がロスカットされるレートでしたが、ドル円が急落した場合注文が追い付かず95円や94円で約定(注文成立)されて損失が膨らむケースがあります。

これはFX会社の約定力(システムの強さ)に左右されます。

③ ロスカットを自動的に強制執行しないFX会社もある

先ほどまでロスカットはFX会社によって自動的に強制執行される、とご説明しましたが実はそうではない会社もあります。

どういうことかと言うと証拠金維持率がロスカットに基準に達すると、FX会社よりその旨の連絡がメールできます。

ロスカットしないためには追証(追加証拠金)を指定の期限までに口座へ入金、もしくは持っているポジションを決済し、証拠金維持率がロスカットの基準(100%以下など)以上になるとロスカットをされないという仕組みです。

この仕組みはメリット/デメリット両方あり、

メリットはやはりロスカットを即時執行されないないので、入金やポジション決済により証拠金維持率が回復すればまた取引を再開できることです。

デメリットはロスカットされる状況の時点で取引がうまくいっていないので、追加入金することでさらに損失が膨らむ可能性が大きいということです。

3.ロスカット条件でFX会社比較

ロスカットが執行される条件は今までにお話している通り、FX会社によって条件が違います。

初心者の方が利用するFX会社をピックアップしてその違いを見てみましょう。

① ロスカットが発動する条件の違い

今回は初心者の方がよく利用している

「DMM.com証券(DMM FX)」「GMOクリック証券」「LIGHT FX」「みんなのFX」「JFX」

の5社で比較してみました。

この中でロスカットの基準を下回っても即時決済されない(ロスカットされない)FX会社は、

DMM.com証券(DMM FX) GMOクリック証券です。

DMM.com証券(DMM FX) はロスカットの基準を下回った翌営業日の04時59分までに追加証拠金額以上の入金、もしくはポジション決済によって100%以上の証拠金維持率にすることを求められます。

GMOクリック証券のみロスカットの基準が50%以下ですが、100%を下回ると翌営業日の03時00分までに追加証拠金額以上の入金、もしくはポジション決済によって100%以上の証拠金維持率にすることを求められます。

② ロスカットシミュレーションのある会社

ロスカットされる為替レートは、2章の式を用いれば自分でも計算できます。

でもイチイチ計算するのはめんどくさいし、特に最初は間違っていないか不安になりますよね?

そんな時はFX会社の提供している「ロスカットシミュレーション」を使うと便利です。

以下にロスカットシミュレーションの提供状況をまとめてみました。

どの会社もシミュレーションは提供しているので、ブラウザ・アプリどちらでの提供かをまとめています。

どちらを使うかは好みによりますが、スマホでの取引が多い人にはアプリで使えると便利ですよね。

4.まとめ

ロスカットは投資家を守るための最終手段となりますので、本来はロスカットされる前に損切りをしなければなりません。

ただ、リーマンショックやコロナショックなど急激に市場が変化する場合は、損切りする間もなくロスカットされてしまうこともあるかと思います。

何かあった時では遅いので自分が使っているFX会社は、

①証拠金維持率が何%以下になったらロスカットされるのか

②即時ロスカットされるのか、追証を入れるのか

③追証を入れる場合はいつまでに対応が必要なのか

この3つを事前に把握しておくことで、何か大きなネガティブイベントがあっても冷静に対処できるかと思います。

もしこの記事を見てFXをやってみたい、と思っていただいた方はコチラ↓の記事もどうぞ。

興味が出てきたので書籍で勉強したい、という方はコチラ↓

因みにコチラ↓は私のロスカット体験談です笑

最後にコチラ↓のバナーをクリックして応援して頂けると嬉しいです!

にほんブログ村 為替ブログ FX 副業投資家へ
おすすめの記事